政府が景気対策として今年度限定で実施している環境対応車(エコカー)の購入補助制度や、省エネ家電のエコポイント制度について、24日の閣議後会見で、斉藤鉄夫環境相や佐藤勉総務相から制度延長を求める発言が相次いだ。一方、二階俊博経済産業相は「年度末(の状況)を見極めてから対応したい」と慎重姿勢を示した。
エコカーの一部車種で注文が殺到し、補助金を受け取れる来年3月末までの納車が間に合わないことについて、斉藤環境相は「延長すべきだということで二階経産相と一致した」と発言。エコポイントも「景気回復の起爆剤になっており、延長や対象拡大が必要だ」と強調した。佐藤総務相も地上デジタル放送の普及に関し「エコポイントの継続も考えなければならない」と述べた。
しかし、二階経産相はエコカー補助について「まずはメーカーに供給を急いでいただく。年度末に解決されない場合は、弾力的な対応を考える必要がある」と述べ「増産で雇用がどうなったのかを確認して判断すべきだ」と安易な延長にクギを刺した。民主党は衆院選で政権をとった場合、予算を組み替える方針を掲げている。現閣僚がいくら発言しても、先行きは不透明で、「そのとき政権を担当する政府が責任ある対応をする」(二階経産相)というのが結論のようだ。