日産自動車が中・小型車向けのハイブリッド技術の自社開発を検討していることが17日分かった。日産は平成22年の高級車向けハイブリッド車(HV)投入を明らかにしているが、エコカー減税などで中・小型車市場の人気が高まっている。先行するトヨタ自動車やホンダに対抗するためにも適用車種を広げる必要があると判断した。
日産は、22年に販売予定の電気自動車(EV)をエコカー戦略の柱としており、HVの技術開発は高級車や大型車に絞っていた。16年からトヨタからハイブリッド技術供与を受け、中型セダン「アルティマ」を米国で販売。年間8000~9000台で推移していた。
エコカー減税をきっかけにトヨタの「プリウス」、ホンダの「インサイト」の人気が急上昇。HV市場は過熱する一方だ。日産は多くの販売台数が見込める中・小型車でもHVを投入することで、低迷する国内販売のてこ入れを図る。ハイブリッド技術については、インサイト同様、常にエンジンを動かして電気モーターで補助する方式を採用するとみられる。