トヨタ自動車が7月に発売する高級車ブランド「レクサス」初のハイブリッド専用車の最低価格を、レクサス車で最も安い395万円にする方針であることが分かった。深刻な販売不振の中、低価格化で空前の受注を記録している新型プリウス(205万円~)に続き、レクサスでもハイブリッド車を割安で投入して連続ヒットを狙う。
発売するのは5人乗りセダン「HS250h」。エンジンは排気量2.4リットルとプリウスの1.8リットルより大きく、内外装も質が高いため、400万円以上での販売も検討した。
しかし、旧型より30万円近く安くした新型プリウスがエコカー減税も追い風となり、納車まで3カ月以上待ちとなる人気を獲得。レクサスでも、1月発売のスポーツタイプ多目的車(SUV)「RX」のハイブリッド仕様車(570万円~)がガソリン車より100万円程度高いにもかかわらず「レクサスで唯一、受注が社内計画を上回った」(トヨタ幹部)。
このため、HSはレクサスで最も安いセダン「IS」の399万円より下げて買いやすくし、販売攻勢をかける。