米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は11日、家庭用電源で充電できるプラグイン・ハイブリッド車(PHV)「シボレー・ボルト」が、ガソリン1ガロン当たり230マイル(1リットルあたり約100キロ)の走行距離(市街地走行時)を達成したと発表した。
記者会見したヘンダーソン最高経営責任者(CEO)によると、ボルトは10年に販売開始予定。1回の充電で40マイル(約64キロ)走るモーターを搭載し、ガソリンエンジンと組み合わせることで、走行距離は300マイル超に達するという。価格は4万ドル(約386万円)前後と、トヨタ自動車のHV「プリウス」の約2倍になると見られる。
ヘンダーソン氏は、11年までに計25車種の新型車を投入する計画も発表した。「シボレー」がボルトを含め10車種。高級車「キャデラック」を5、「ビュイック」と「GMC」を計10モデル投入する予定で、このうち6車種は10年中に販売する。ヘンダーソン氏は「顧客の期待以上の新型車を提供していく」と述べ、開発資金や人材の集中投下で主力ブランドをテコ入れする姿勢を強調した。
PHVは、HVよりも大容量の電池を搭載。モーターのみで走行できる距離が長いので、ガソリン消費はさらに少なくなる。トヨタ自動車もプリウスをベースにしたPHVを09年末に発売する予定。だが、大容量電池のコストが高いため、HVに比べると極めて高価になるのが課題だ。