独BMWは、2009年9月15日に開幕するフランクフルトモーターショーに、コンセプトカー「ビジョン・エフィシェントダイナミクス」を出展する。
■駆け抜ける歓びを低燃費で
ビジョン・エフィシェントダイナミクスは、BMWのブランドアイデンティティである“駆け抜ける歓び”と、低燃費・低CO2排出を両立させた、次世代プレミアムカーのコンセプトモデルだ。
搭載するパワーユニットは、BMWが「アクティブハイブリッド」と呼ぶ、エンジンとモーターをふたつ組み合わせたシステム。エンジンによる駆動・発電が可能なほか、モーターのみでの駆動も可能で、EVモードで最大50km走れる。エンジンモードも含めた総航続距離は700kmに及ぶ。
このハイブリッドシステムの機構は、「アクティブハイブリッド7」や「アクティブハイブリッドX6」で採用例があるが、それらが大排気量V8ガソリン・ツインターボエンジンを搭載するのに対し、今回のコンセプトカーは、小排気量ディーゼルエンジンを組み合わせ、環境性能をさらに高めたのが特徴。
燃費は、100kmあたり3.76リッター(約26.6km/リッター)。CO2排出量は「MINI One」よりも少ない99g/kmを達成。最高出力は先代「M3」と同等の356hp、最大トルクは81.6kgmと、7シリーズのV12ツインターボさえも凌駕する数値を実現したという。
エンジンはリアアクスル前方に搭載し、モーターは前輪と後輪にそれぞれひとつずつ積まれる。また、リチウムイオン電池をフロアトンネル内に搭載する。0-100km/h加速は推定4.8秒、最高速はリミッターで250km/hに制限される。
全長×全幅×全高=4600×1900mm×1240mmの流線型ボディは、F1で培ったテクノロジーを駆使し、空力性能を磨き上げたとのこと。カーボンファイバーが多用された2+2ボディの重量は、1395kgと公表される。