2009年8月22日土曜日

ホンダも電気自動車参入

 本田技研工業(以下、ホンダ)が電気自動車(EV)を開発し、2010年代前半をめどに米国市場投入を検討している。米オバマ政権が環境規制強化を打ち出しており、ホンダは走行中に二酸化炭素を排出しないEVを投入し、この規制に対応する。トヨタ自動車や日産自動車も販売を明らかにしており、米国メーカーなどを含めた競争が本格化する。

 ホンダはこれまで、環境対応車(エコカー)の主力商品にハイブリッド車(HV)を位置づけてきた。「次世代エコカー」としては燃料電池車の開発に注力してきたが、価格が高いなどの理由で現状では量販しにくいこと、米国の大市場であるカリフォルニア州で温室効果ガス排出規制を強化する動きがあることから、米燃費規制には当面、EVで対応することにした。車の開発を手掛ける本田技術研究所がすでに作業に着手、10月開催の東京モーターショーで試作車を公開する。

 他の国内メーカーでは、7月から三菱自動車がEV「i-MiEV(アイ・ミーブ)を、富士重工業もEV「プラグインステラ」の販売を、それぞれ法人向けに始めている。トヨタは2012年に米国市場で、日産はEV「リーフ」を2010年後半に国内外でそれぞれ販売する計画である。ホンダの参入で国内大手3社が出揃うこととなり、主要メーカーが開発競争を本格化させることで、普及の課題である低価格化が進む可能性もある。