2009年8月26日水曜日

エコカー:輸入車も続々 助成制度対象車、VW・アウディ・ベンツ投入

 ハイブリッド車(HV)など環境対応車(エコカー)の販売が急増していることを受け、輸入車でも、政府のエコカー買い替え補助制度に適合した車種の投入が相次いでいる。独フォルクス・ワーゲン(VW)は25日、主力乗用車の「ゴルフGTI」(排気量2リットル)の燃費を改善させ、補助対象車としたモデルを発表。独ダイムラーは、9月3日にベンツ初となるHVを日本に投入する。

 新車買い替え補助制度は、国の燃費基準をクリアした新車を購入した場合に、最大25万円の補助を受けられる。欧米と日本では燃費の測定方法や基準が異なるため、制度開始当初は輸入車の対象車がほとんど無かった。このため各海外メーカーの国内ディーラーは独自に助成金相当額を値引きするキャンペーンを展開。一方、ドイツメーカーを中心に、日本の燃費規制にかなった車種の投入を順次、進めてきた。

 これまでにVWが11車種を投入したほか、アウディが22車種、BMW(MINI含む)が15車種、メルセデス・ベンツも17車種まで拡充している。

 輸入車の月間販売は昨年5月以降、15カ月連続で前年同月を割り込むなど低迷していたが、助成制度対象車の増加や、独自の値引き制度などにより、8月は24日現在、ほぼ前年並みで推移。VWグループジャパンのジェリー・ドリザス社長は「新車販売は底打ちした」との認識を示した。

 ただ、米ビッグスリー(自動車大手3社)や日本での販売台数が少ないメーカーは、「コスト高になる」として対象車の投入を見送っている。