三洋電機は仏プジョーシトロエングループ(PSA)にハイブリッド車(HV)向けニッケル水素電池を供給することで合意した。
PSAが世界初の実用化を目指すディーゼル型HV向けで、出力制御を含めた電池システムも共同開発。2011年から年数万台分を供給する。三洋が電池の供給を決めたのはホンダなどに続いて5社目で、世界的なエコカー開発の広がりに合わせ事業拡大を本格化させる。
PSAが11年に発売する多目的スポーツ車(SUV)「プジョー3008」と高級車「シトロエンDS5」向け。両車種とも前輪をエンジン、後輪をモーターで駆動させガソリン燃料のHVより二酸化炭素(CO2)排出量が3割少ないという。PSAは三菱自動車から電気自動車の供給を受けるが、HVの開発も進める。三洋は基本部品のセル(素電池)を洲本工場(兵庫県洲本市)で生産、加西事業所(同県加西市)で完成品に組み立てて輸出する。