2009年4月25日土曜日

自工会会長、09年度販売見通し 買い替え補助で69万台増

 日本自動車工業会の青木哲会長(ホンダ会長)は24日の定例会見で、追加経済対策の財源を盛り込んだ2009年度補正予算が成立し新車買い替え補助がスタートすれば、69万台の販売押し上げ効果があるとの考えを示した。すでに公表しているエコカー減税を含めた新車販売見込み(軽自動車含む)430万台と合わせれば年間500万台の販売も視野に入ることになる。08年度実績は約470万台だから、500万台達成となれば4年ぶりの増加となる。

 青木会長は、4月から始まった環境対応車(エコカー)減税や新車買い替え補助制度については「需要が喚起され、販売と生産の回復につながる。関連産業を含め、雇用にもいい影響が出るだろう」と歓迎した。

 一方で、国内8社の08年度国内生産が軒並み前年割れとなるなど市場が収縮している現状について、「『底打ち』はまだ明確に判断できない」と慎重な見方をし、今後の需要動向次第では“二番底”もあり得るとの考えを示した。

 青木会長は、在庫調整の進展など明るい兆しもあるものの、「北米をはじめとする海外市場が厳しく、輸出も打撃を受けている。4月も様子をみなければならない」と指摘。「経済全体が回復しておらず、なかなか消費者の購買意欲が改善されない」と述べた。