車にも「エコ」の波が押し寄せている。トヨタのハイブリッドカー・プリウスは新車販売台数でも絶好調。電気自動車(EV)も三菱自動車「i-MiEV(アイミーヴ)」を始め、各社の開発が進められている。そんな中、2輪車でも「電動スクーター」が普及のきざしを見せ始めている。来2010年には中小企業が販売攻勢に意欲をみせ、大手企業も参入する計画を明らかにしている。
電動スクーターは、電気自動車の2輪車版だ。動力源に充電式電池を用い、モーターで動く。通常の2輪車と違い、エンジンを搭載せず、ガソリンも不要なため、オイルやフィルターの交換などの手間もかからない。ほとんどが原付免許または普通運転免許で運転できる。
ペダルのついたモデルも
現在電動スクーターを積極的に販売しているのは中小企業だ。イーモービルは07年頃から新型の電動スクーター「カルマート」を販売している。最高時速が約50kmで、1充電での走行距離(航続距離)は最大で60kmと、ガソリンのスクーターとも遜色のないパワーと性能を備えている。
「来年は大々的に展開するつもりです。販売店・代理店などのチャネルを全国に増やしていきます」
と担当者は話す。整備が簡単なため、車の専門店でなくとも扱える。具体的には明かさなかったが、来年は家電製品を扱っているような「2輪車を売るのが意外と思えるような店」でも販売を始めるという。現在約18万円の価格も、学生など「エコ」に関心ある若い世代に興味を持ってもらえるよう「思い切った価格」に下げ、値ごろ感とともに攻勢をかける構えだ。
家庭用電源で充電できるスクーター「EV-R55」を09年3月から販売しているプロスタッフは、10年春から新しい電動スクーター「ミレット」を売り出す。ユニークなのは自転車のような「ペダル」がついているところ。
「万一バッテリーが切れたり、急勾配の坂道を登ったりする時のため、ペダルを付けました。足りないところを人が補おう、という発想です」(担当者)。
価格も13万円と手ごろで、しかも約59kgと軽量だ。
電池の値段が課題
そんな中、「東京モーターショー09」には、大手企業からも電動スクーターが出展された。ヤマハは「EC-03」「EC-f」「EC-fs」の3つのモデルを披露。そのうち「EC-03」は10年夏の発売が決まっている。
「通常、2輪車の展示にはコアなファンが多いのですが、今回のショーでは女性など新しい層にも興味を持ってもらうことができました」
と担当者は手ごたえをつかんでいる。また、ホンダからもコンセプトモデル「EVE-neo」が出展された。発売は決まっていないが、「一般向けの市販化を目的に開発を進めています」と担当者は語る。
次世代自動車振興センターの担当者は、普及への課題についてこう話す。
「充電池として使用されるリチウムイオン電池はまだまだ高価。これが量産されることで価格が下がり、かつ航続距離などの性能が上がれば、本当に手軽で便利な乗り物になると思います」
同センターの電気自動車等統計によると、電動スクーターの保有台数(推定値)は08年で6604台。10年に一気の普及となるか、注目だ。
2009年12月30日水曜日
2009年12月24日木曜日
豊田自動織機、太陽光発電によるEV・PHV向け充電ステーションを開発
豊田自動織機は24日、電気自動車(EV)や家庭用コンセントで充電可能なプラグインハイブリッド車(PHV)に、太陽光で発電した電力を供給することができるソーラー充電ステーションを開発したと発表した。
愛知県の豊田市役所や駅前など市内11ヵ所に21基の充電施設が設置される予定で、豊田市が導入するトヨタの次世代エコカー「プリウス プラグインハイブリッド」20台とともに、2010年4月から運用が開始される。
今回開発したソーラー充電ステーションは、太陽光発電システムと蓄電設備を備え、電力会社の商用電力系統とも連系している。蓄電設備の電力がなくなると商用電力から車両へ充電するため、天候や時間帯に関係なく安定的に充電を行うことが出来る。
豊田自動織機は、1990年代からトヨタの電気自動車用充電器の開発を手がけており「RAV4EV」や「e-com」などの電気自動車用充電器を開発している。
愛知県の豊田市役所や駅前など市内11ヵ所に21基の充電施設が設置される予定で、豊田市が導入するトヨタの次世代エコカー「プリウス プラグインハイブリッド」20台とともに、2010年4月から運用が開始される。
今回開発したソーラー充電ステーションは、太陽光発電システムと蓄電設備を備え、電力会社の商用電力系統とも連系している。蓄電設備の電力がなくなると商用電力から車両へ充電するため、天候や時間帯に関係なく安定的に充電を行うことが出来る。
豊田自動織機は、1990年代からトヨタの電気自動車用充電器の開発を手がけており「RAV4EV」や「e-com」などの電気自動車用充電器を開発している。
時刻:
17:09
2009年12月22日火曜日
スイスからEVスポーツコンセプトの進化形
スイスのProtoscar社は21日、2010年3月のジュネーブモーターショーに、コンセプトカー『LAMPO2』を出品すると発表した。昨年のジュネーブで公開したEVスポーツの発展形である。
Protoscar社は1987年に設立されたデザインエンジニアリング会社。ポルシェ『911』をベースにしたシューティングブレークを発表するなど、その独自の感性には定評がある。全社員14名の小さな会社だが、過去にはダイムラー、GM、日産などともジョイント。2009年3月のシュネーブモーターショーでは、イタリア語で稲妻や閃光を意味するEVスポーツカーコンセプト、LAMPOを発表した。
2010年のジュネーブには、その進化形のLAMPO2を出品。軽量化やエアロダイナミクス向上に取り組み、市販を想定したコンセプトカーを提案する。
モーターはさらに性能アップ。フロントモーターが前輪、リアモーターが後輪を駆動する4WDで、最大出力354ps、最大トルク61.2kgmを発生する。2次電池は蓄電容量30kWhのリチウムイオンバッテリー。最大航続距離は約200kmだ。4つの充電モードを備え、クイックチャージモードなら、100km走行分の電力を約10分で充電できる。0 - 100km/加速は5秒、最高速は200km/hの実力だ。
Protoscar社は、新型のイメージイラスト1点を公開。前作のLAMPO同様、2シーターのオープンスポーツとなるようだ。チューブラースチールのシャシーに、カーボンファイバーコンポジットのボディを組み合わせた軽量構造にも、いっそうの磨きがかけられると推測される。
Protoscar社は1987年に設立されたデザインエンジニアリング会社。ポルシェ『911』をベースにしたシューティングブレークを発表するなど、その独自の感性には定評がある。全社員14名の小さな会社だが、過去にはダイムラー、GM、日産などともジョイント。2009年3月のシュネーブモーターショーでは、イタリア語で稲妻や閃光を意味するEVスポーツカーコンセプト、LAMPOを発表した。
2010年のジュネーブには、その進化形のLAMPO2を出品。軽量化やエアロダイナミクス向上に取り組み、市販を想定したコンセプトカーを提案する。
モーターはさらに性能アップ。フロントモーターが前輪、リアモーターが後輪を駆動する4WDで、最大出力354ps、最大トルク61.2kgmを発生する。2次電池は蓄電容量30kWhのリチウムイオンバッテリー。最大航続距離は約200kmだ。4つの充電モードを備え、クイックチャージモードなら、100km走行分の電力を約10分で充電できる。0 - 100km/加速は5秒、最高速は200km/hの実力だ。
Protoscar社は、新型のイメージイラスト1点を公開。前作のLAMPO同様、2シーターのオープンスポーツとなるようだ。チューブラースチールのシャシーに、カーボンファイバーコンポジットのボディを組み合わせた軽量構造にも、いっそうの磨きがかけられると推測される。
BMW、「1シリーズクーペ」をベースとしたEVをデトロイトモーターショーで公開
BMWは、2010年にデトロイトで開かれる北米国際モーターショーで「1シリーズ クーペ」をベースにした電気自動車のコンセプトカー「BMWコンセプト・アクティブE」を公開する。
BMWコンセプト・アクティブEは、MINI Eに続き、BMWグループがプロジェクトiの一環として開発した2台目の車両となる。
BMWコンセプト・アクティブEには、専用に開発された新しい同期電気モーターが搭載される。最高出力は125kW(170bhp)で、最大トルクは250Nm。
蓄電ユニットには、BMWグループとパートナー企業のSBリモーティブ社が、当車両専用として共同で開発した新しいリチウム・イオン・バッテリー・パックを初めて採用。通常の内燃エンジン車で、これまでパワートレインと燃料タンクに使われていた空間には、蓄電ユニットが搭載される。
BMWで予想する性能値は、0-60km/h加速が4.5秒以内、0-100km/h加速が9秒以内。最高速度は約145km/h(リミッター制御)。1回の充電での航続距離は、MINI Eと同じく、条件次第で約160kmを見込んでいるという(FTP72サイクルによる航続距離は240km)。
BMWコンセプト・アクティブEは、MINI Eに続き、BMWグループがプロジェクトiの一環として開発した2台目の車両となる。
BMWコンセプト・アクティブEには、専用に開発された新しい同期電気モーターが搭載される。最高出力は125kW(170bhp)で、最大トルクは250Nm。
蓄電ユニットには、BMWグループとパートナー企業のSBリモーティブ社が、当車両専用として共同で開発した新しいリチウム・イオン・バッテリー・パックを初めて採用。通常の内燃エンジン車で、これまでパワートレインと燃料タンクに使われていた空間には、蓄電ユニットが搭載される。
BMWで予想する性能値は、0-60km/h加速が4.5秒以内、0-100km/h加速が9秒以内。最高速度は約145km/h(リミッター制御)。1回の充電での航続距離は、MINI Eと同じく、条件次第で約160kmを見込んでいるという(FTP72サイクルによる航続距離は240km)。
ボルボ、「C30」のEVをデトロイトモーターショーで発表
ボルボ・カー・コーポレーションは、2010年1月のデトロイトモーターショーで、ボルボ「C30」の電気自動車を発表する。
今回発表されるのは、2009年9月に発表したプロトタイプとは異なり、テスト車両を50台製造し内装・計器類をフル装備するとともに、バッテリーのパッケージングを見直している。
電気モーターはボンネット下に搭載。重量280kgのバッテリーは、乗員の居住空間やクラッシャブル・ゾーンから離すため、プロペラシャフト内と通常燃料タンクがある場所に設置する。さらに、モーターとバッテリーはカプセルに入れられ、強固なボディー構造で守られていると言う。これにより、従来のボルボC30と同等の安全性、快適さ、そして車内の広さを実現したとしている。
今回発表されるのは、2009年9月に発表したプロトタイプとは異なり、テスト車両を50台製造し内装・計器類をフル装備するとともに、バッテリーのパッケージングを見直している。
電気モーターはボンネット下に搭載。重量280kgのバッテリーは、乗員の居住空間やクラッシャブル・ゾーンから離すため、プロペラシャフト内と通常燃料タンクがある場所に設置する。さらに、モーターとバッテリーはカプセルに入れられ、強固なボディー構造で守られていると言う。これにより、従来のボルボC30と同等の安全性、快適さ、そして車内の広さを実現したとしている。
電気モーターは最高出力82kW(111bhp)で、0-100km/h加速は10.5秒。最高速度は約130km/hとなる。バッテリーはリチウムイオン電池を使用し、充電時間は欧州の一般的な家庭用電源(230V、16A)で充電した場合8時間以下で、航続距離は150kmとなっている。
内装は、運転席正面の計器類が一新された。計器盤に表示されるのは速度と消費エネルギーのみ。これ以外のバッテリーの充電残量などの情報は、アイコンで表示される。
ボルボでは、次のステップとして2010年に工場でテストカーを生産、選ばれたドライバーに2年間運転してもらい、技術面だけでなく日常の使用方法についてもフィードバックを得る予定。またスウェーデン・エネルギー庁は、このプロジェクトに約19億5000万円の援助を行うとしている。
内装は、運転席正面の計器類が一新された。計器盤に表示されるのは速度と消費エネルギーのみ。これ以外のバッテリーの充電残量などの情報は、アイコンで表示される。
ボルボでは、次のステップとして2010年に工場でテストカーを生産、選ばれたドライバーに2年間運転してもらい、技術面だけでなく日常の使用方法についてもフィードバックを得る予定。またスウェーデン・エネルギー庁は、このプロジェクトに約19億5000万円の援助を行うとしている。
2009年12月11日金曜日
プリウスプラグインHV 価格は525万円、高価すぎてショック
年内に法人リースが開始される『プリウス プラグインハイブリッド』(プリウスPHV)の価格が判明した。税込価格は525万円、購入補助金を利用して386.4万円が購入価格となる。
プリウスPHVの補助金は、通常のハイブリッド乗用車に適用されるエコカー補助金ではなく、EVと同じクリーンエネルギー自動車導入補助金が適用される。
経済産業省からの委託でクリーンエネルギー自動車導入補助金を交付する団体である次世代自動車振興センターによると、プリウスPHV(DLA-ZVW35-BHXEB)の税抜きの車両本体価格は500万円、ベース車両との差額として算出された基準額が264万円、その半額の132万円が補助金として交付されるという。
モーターショーなどを通じてトヨタは、「PHVは、エンジンとモーターを併用することで電池の搭載量を減らすことができ、日常生活はEVとして使えていざというときのための航続距離も確保できる現実的な技術」として、EVに対しての優位性を説明してきた。ハイブリッド機構もモーターも、量販プリウスのものを流用するとしてきたが、この高価格はどこからきているのだろう。
「充放電を細かく繰り返すハイブリッドの電池と、大容量の放電と充電を長時間維持するEVの電池はまったく別の特性が求められる。PHVは思いのほか難しい」(トヨタエンジニア)というコメントがPHV化が安価におさまらなかった理由かもしれない。
「新型プリウス205万円ショック」とは逆の意味でショックとなった「プリウスPHV525万円」。エコカーの切り札として注目されたこの価格だが、ライバル社たちはひとまず胸を撫で下ろす結果となった。
トヨタ関係者によれば「リース販売の価格なので気にしない」そうだが、量産モデルの個人向け販売価格はいくらになるのか、今度は期待と不安が入り交じることになる。
プリウスPHVの補助金は、通常のハイブリッド乗用車に適用されるエコカー補助金ではなく、EVと同じクリーンエネルギー自動車導入補助金が適用される。
経済産業省からの委託でクリーンエネルギー自動車導入補助金を交付する団体である次世代自動車振興センターによると、プリウスPHV(DLA-ZVW35-BHXEB)の税抜きの車両本体価格は500万円、ベース車両との差額として算出された基準額が264万円、その半額の132万円が補助金として交付されるという。
モーターショーなどを通じてトヨタは、「PHVは、エンジンとモーターを併用することで電池の搭載量を減らすことができ、日常生活はEVとして使えていざというときのための航続距離も確保できる現実的な技術」として、EVに対しての優位性を説明してきた。ハイブリッド機構もモーターも、量販プリウスのものを流用するとしてきたが、この高価格はどこからきているのだろう。
「充放電を細かく繰り返すハイブリッドの電池と、大容量の放電と充電を長時間維持するEVの電池はまったく別の特性が求められる。PHVは思いのほか難しい」(トヨタエンジニア)というコメントがPHV化が安価におさまらなかった理由かもしれない。
「新型プリウス205万円ショック」とは逆の意味でショックとなった「プリウスPHV525万円」。エコカーの切り札として注目されたこの価格だが、ライバル社たちはひとまず胸を撫で下ろす結果となった。
トヨタ関係者によれば「リース販売の価格なので気にしない」そうだが、量産モデルの個人向け販売価格はいくらになるのか、今度は期待と不安が入り交じることになる。
2009年12月10日木曜日
ポルシェ カイエン ベースのEV
ドイツのRUF(ルーフ)社は7日、コペンハーゲンで開幕したCOP15(国連気候変動枠組み第15回締約国会議)において、『eRUFストームスター』を公開した。ポルシェ『カイエン』をベースに開発したEVで、SUVの電気自動車としては世界初となる。
ルーフ社はポルシェのスペシャリストとして知られ、ポルシェベースのコンプリートカーを数多く製作。ドイツでは正式な自動車メーカーとして認められている。ルーフ社は2008年10月、『911カレラ』をベースにしたEV、『eRUF911プロトタイプ』を開発。試作段階ながら、0-100km/h加速7秒以下、最高速度224km/hという性能を実現した。1回の充電で250 - 300km走行できる。
さらに2009年3月のジュネーブモーターショーでは、その進化バージョンの『eRUFグリーンスター』を発表。最大出力367psのモーターを搭載し、0-100km/h加速5秒、最高速320km/hのパフォーマンスを達成した。ちなみに、ベースとなった『911カレラカブリオレ』は、0-100km/h加速4.9秒、最高速287km/hである。
今回発表したeRUFストームスターは、911ベースのEV開発で得られたノウハウを、SUVのカイエンに応用したモデル。eRUFグリーンスターと同様、EVシステムはドイツの大手電子機器メーカー、シーメンスと共同開発された。
「eドライブ」と呼ばれるパワートレーンは、モーター、ジェネレーター、コントロールモジュール、リチウムイオンバッテリーを一体設計したもの。モーターは最大出力367ps、最大トルク96.9kgmと非常に強力なスペックを発揮する。2次電池はLi-Tec社製のリチウムイオンバッテリー。充電は400Vプラグに接続して、約1時間で完了する。
しかしこのeRUFストームスター、まだ実験段階車という印象だ。車体重量が2670kgと重いこともあり、0-100km/h加速は10秒、最高速は150km/h、最大航続距離は200kmと、911ベースのEVと比較すると、実用面で大きく見劣りする。
一方、本家のカイエンは3.6リットルV6ガソリン(290ps)搭載のエントリーグレードでも、0-100km/h加速8.1秒、最高速227km/hの実力。今後、ルーフ社ではこの性能を超えるべく、開発を進めることになるのだろう。
ルーフ社はポルシェのスペシャリストとして知られ、ポルシェベースのコンプリートカーを数多く製作。ドイツでは正式な自動車メーカーとして認められている。ルーフ社は2008年10月、『911カレラ』をベースにしたEV、『eRUF911プロトタイプ』を開発。試作段階ながら、0-100km/h加速7秒以下、最高速度224km/hという性能を実現した。1回の充電で250 - 300km走行できる。
さらに2009年3月のジュネーブモーターショーでは、その進化バージョンの『eRUFグリーンスター』を発表。最大出力367psのモーターを搭載し、0-100km/h加速5秒、最高速320km/hのパフォーマンスを達成した。ちなみに、ベースとなった『911カレラカブリオレ』は、0-100km/h加速4.9秒、最高速287km/hである。
今回発表したeRUFストームスターは、911ベースのEV開発で得られたノウハウを、SUVのカイエンに応用したモデル。eRUFグリーンスターと同様、EVシステムはドイツの大手電子機器メーカー、シーメンスと共同開発された。
「eドライブ」と呼ばれるパワートレーンは、モーター、ジェネレーター、コントロールモジュール、リチウムイオンバッテリーを一体設計したもの。モーターは最大出力367ps、最大トルク96.9kgmと非常に強力なスペックを発揮する。2次電池はLi-Tec社製のリチウムイオンバッテリー。充電は400Vプラグに接続して、約1時間で完了する。
しかしこのeRUFストームスター、まだ実験段階車という印象だ。車体重量が2670kgと重いこともあり、0-100km/h加速は10秒、最高速は150km/h、最大航続距離は200kmと、911ベースのEVと比較すると、実用面で大きく見劣りする。
一方、本家のカイエンは3.6リットルV6ガソリン(290ps)搭載のエントリーグレードでも、0-100km/h加速8.1秒、最高速227km/hの実力。今後、ルーフ社ではこの性能を超えるべく、開発を進めることになるのだろう。
2009年12月5日土曜日
プラグインHV、トヨタが11年末発売へ
トヨタ自動車は4日、家庭用電源で充電し、電気自動車としても走行できるプラグインハイブリッド車(PHV)を2011年末から一般向けに発売する方針を明らかにした。
米国で年間約1万5000台を先行販売し、日本でも同時期に発売したい考えだ。価格は300万円台となる見通しだ。
世界の自動車メーカーが次世代エコカーの開発を競う中、トヨタは電気自動車より走行距離が長いPHVが主流になると判断。電気自動車より低い価格設定で普及を狙う。
トヨタが投入するPHVは高性能のリチウムイオン電池をフル充電すればモーターだけで約20キロ走り、電池が切れてもエンジンを併用するハイブリッド車として走る。
現行の電気自動車の走行距離(最長100キロ台)を上回る実用性を武器にエコカー開発で主導権を握る。
米国で先行発売するのは、カリフォルニア州がメーカーに対して販売台数の一定割合をエコカーとするよう義務づけている規制が厳しくなると見込まれているためだ。
米国で年間約1万5000台を先行販売し、日本でも同時期に発売したい考えだ。価格は300万円台となる見通しだ。
世界の自動車メーカーが次世代エコカーの開発を競う中、トヨタは電気自動車より走行距離が長いPHVが主流になると判断。電気自動車より低い価格設定で普及を狙う。
トヨタが投入するPHVは高性能のリチウムイオン電池をフル充電すればモーターだけで約20キロ走り、電池が切れてもエンジンを併用するハイブリッド車として走る。
現行の電気自動車の走行距離(最長100キロ台)を上回る実用性を武器にエコカー開発で主導権を握る。
米国で先行発売するのは、カリフォルニア州がメーカーに対して販売台数の一定割合をエコカーとするよう義務づけている規制が厳しくなると見込まれているためだ。
2009年12月4日金曜日
VWが超低燃費ハイブリッド・クーペを初公開
フォルクスワーゲンAGは、12月2日に開幕したロサンゼルス・オートショーで、ハイブリッド・システムを搭載したコンパクト・クーペのコンセプトであるUp! Lite(アップ!ライト)コンセプトを世界初公開した。
このコンセプトカーは、2011年末から世界中で発売予定の次世代スモールカー・シリーズ“ニュースモールカーファミリー”をベースに開発した、4人乗りのハイブリッド3ドア・クーペ。“ドイツが誇る自動車エンジニアリングの結晶”と、VWは公言している。
ボディサイズは、全長3.84m、全幅1.60m、全高1.40m、ホイールベース2.45mで、新型ポロよりひとまわりコンパクト。ボディにはアルミや高張力鋼板、カーボンを効率的に使用し、優れた衝突安全性を実現しながら、わずか695kgという車輌重量を実現した。
アルミの塊から削りだしたようなリキッドブルーメタリックのエクステリアは、ドアミラーの代わりに小型のカメラを装備。また、エンジン冷却の必要に応じてラジエターグリルが自動開閉するアクティブ・サーマル・マネジメントを採用し、Cd値0.237という極めて優れた空力性能を達成した。
ハイブリッド・システムは、9月にフランクフルトショーで公開されたL1にも搭載されていたものをベースにした、最高出力51ps/1800~2250r.p.m.、最大トルク12.2kg-mのアイドリングストップ機能付き新開発0.8リッター2気筒直噴ディーゼル・ターボの0.8TDIと、スターターモーターや回生ブレーキ、オルタネーターとしても作動する14ps、7.1kg-mの電気モーター、新型ポロにも採用されている7段DSGで構成。システム合計最高出力は65psだ。バッテリーはリチウムイオン・バッテリーを搭載している。
加速時には、モーターがエンジンをアシスト。減速時にはエンジンが停止するとともに回生ブレーキが作動し、リチウムイオン・バッテリーを充電する。短距離であればモーターのみによるEV走行も可能だ。
この結果、Up! Liteコンセプトは、0~100km/h加速12.5秒、最高速度160km/hという実用上十分な動力性能を確保しながら、ハイウェイモードで 40.1km/リッターという超低燃費と、わずか65g/kmという極めて少ないco2排出量を達成している。
室内は、コンパクトなサイズながら大人4人の居住スペースを確保。前席が前方に移動するイージーエントリー機能により、後席への優れたアクセスを実現した。また、リアシートがワンタッチで折り畳めるイージースイッチを装備した。
装備面では、エアコンやインターネット接続機能、携帯電話、AV機能、オンボードコンピューターなどをタッチスクリーンで集中コントロールする先進的なインフォテイメントシステムを搭載。LEDリアコンビランプやアルミとカーボンを組み合わせた18インチ・アルミホイールも採用している。
さらに、夏場の駐車時に、車内の熱気を車外へ放出するパッシブ・パーク・ベンチレーションも採用。エアコンへの付加低減を図っている。エアバッグやESPも装備し、高い安全性も確保した。
VWによれば、Up! Liteコンセプトは、将来の量産化も視野に入れて開発されたという。ニュースモールファミリーには、ハイブリッド車もラインアップされることになりそうだ。
このコンセプトカーは、2011年末から世界中で発売予定の次世代スモールカー・シリーズ“ニュースモールカーファミリー”をベースに開発した、4人乗りのハイブリッド3ドア・クーペ。“ドイツが誇る自動車エンジニアリングの結晶”と、VWは公言している。
ボディサイズは、全長3.84m、全幅1.60m、全高1.40m、ホイールベース2.45mで、新型ポロよりひとまわりコンパクト。ボディにはアルミや高張力鋼板、カーボンを効率的に使用し、優れた衝突安全性を実現しながら、わずか695kgという車輌重量を実現した。
アルミの塊から削りだしたようなリキッドブルーメタリックのエクステリアは、ドアミラーの代わりに小型のカメラを装備。また、エンジン冷却の必要に応じてラジエターグリルが自動開閉するアクティブ・サーマル・マネジメントを採用し、Cd値0.237という極めて優れた空力性能を達成した。
ハイブリッド・システムは、9月にフランクフルトショーで公開されたL1にも搭載されていたものをベースにした、最高出力51ps/1800~2250r.p.m.、最大トルク12.2kg-mのアイドリングストップ機能付き新開発0.8リッター2気筒直噴ディーゼル・ターボの0.8TDIと、スターターモーターや回生ブレーキ、オルタネーターとしても作動する14ps、7.1kg-mの電気モーター、新型ポロにも採用されている7段DSGで構成。システム合計最高出力は65psだ。バッテリーはリチウムイオン・バッテリーを搭載している。
加速時には、モーターがエンジンをアシスト。減速時にはエンジンが停止するとともに回生ブレーキが作動し、リチウムイオン・バッテリーを充電する。短距離であればモーターのみによるEV走行も可能だ。
この結果、Up! Liteコンセプトは、0~100km/h加速12.5秒、最高速度160km/hという実用上十分な動力性能を確保しながら、ハイウェイモードで 40.1km/リッターという超低燃費と、わずか65g/kmという極めて少ないco2排出量を達成している。
室内は、コンパクトなサイズながら大人4人の居住スペースを確保。前席が前方に移動するイージーエントリー機能により、後席への優れたアクセスを実現した。また、リアシートがワンタッチで折り畳めるイージースイッチを装備した。
装備面では、エアコンやインターネット接続機能、携帯電話、AV機能、オンボードコンピューターなどをタッチスクリーンで集中コントロールする先進的なインフォテイメントシステムを搭載。LEDリアコンビランプやアルミとカーボンを組み合わせた18インチ・アルミホイールも採用している。
さらに、夏場の駐車時に、車内の熱気を車外へ放出するパッシブ・パーク・ベンチレーションも採用。エアコンへの付加低減を図っている。エアバッグやESPも装備し、高い安全性も確保した。
VWによれば、Up! Liteコンセプトは、将来の量産化も視野に入れて開発されたという。ニュースモールファミリーには、ハイブリッド車もラインアップされることになりそうだ。
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