2009年10月6日火曜日

<電気自動車>トヨタと富士重が共同開発へ…低価格化目指す

 トヨタ自動車と富士重工業が次世代の電気自動車(EV)の共同開発を検討していることが5日、分かった。富士重は7月から法人や地方自治体向けに軽自動車ベースのEV「プラグイン(PI)ステラ」を販売しているが、次期EVはトヨタとの共同開発車にして性能向上とコスト削減による低価格化を目指す。両社は2010年代前半にも共同開発したEVを販売したい考えだ。

 トヨタは独自開発のEVを12年に発売する計画だが、資本提携している富士重が既にEVを市販し、走行データやメンテナンス上の課題などのデータを蓄積しつつあることに着目。富士重は「PIステラ」の生産を11年にも終了する予定であることから、両社は次世代EVの共同開発に乗り出すことにした。

 関係者によると、富士重のPIステラ開発陣が今後、トヨタのEV開発チームに合流する。動力源のリチウムイオン電池は、トヨタとパナソニックとの合弁会社「パナソニックEVエナジー(PEVE)」から供給を受ける方向だ。共同開発するEVはPIステラより一回り大きい小型車タイプを想定。PIステラで約472万円(国の補助なしで)の車両価格をどこまで安くできるかが課題になる。

 トヨタの現在のエコカーの主力は、ガソリンエンジンと電動モーターを併用して走る「プリウス」などハイブリッド車(HV)だ。しかし、環境意識の高まりで、各国政府は排出ガスを一切出さないEVに100万円を超える手厚い購入補助など普及促進策を講じており、「EV普及は従来の想定よりも早まる」(経済産業省幹部)との指摘も出ている。

 EVでは日産などが先行しているが、トヨタも「脱石油社会に向けて100年に1度の変革を求められる中、(HVだけでなく)電気自動車や燃料電池車などの投入も考えざるを得ない」(豊田章男社長)として、EVの開発・実用化を急ぐ方針を示している。

 ◇各国が支援、競争激化

 EVは排出ガスを一切出さない「究極のエコカー」である半面、充電1回当たりの走行距離の短さや、電池を含む車両価格の高さが普及の障害となってきた。しかし、温室効果ガス削減が課題になる中、各国政府はEV普及支援策を相次ぎ導入。日本がEV購入に138万円を補助するほか、米国は8月、EV開発に総額24億ドルを助成すると発表。独政府も「20年までにEVの国内普及100万台」を掲げ、09〜11年に総額5億ユーロの助成・融資策(HV・燃料電池車向けも含む)を打ち出すなど、官がEVの開発競争を後押しする流れが鮮明になっている。

「世界中の政府や都市から支援の申し入れが来ている」−−。日産自動車のカルロス・ゴーン社長は、10年秋から日米欧で発売する小型車ベースのEV「リーフ」の世界販売を12年には20万台規模に引き上げ、トップランナーを目指す。

 一方、「プリウス」などHV普及で先んじたトヨタ自動車は、従来、「EVは電池の性能をはじめ、課題が山積」(幹部)と早期実用化に慎重だった。しかし、各国のEV奨励の流れを受けて、豊田章男社長は8月、米国での講演で「12年にEVを発売する」と表明。今月下旬の東京モーターショーにEVの最新コンセプトカーを出展するなど、エコカー戦略のウイングをEVにも広げる。HVを早期に全車種に広げる一方、EVについても「需要動向次第では、いつでも(日産などに)追いつけるよう開発を進める」(幹部)方針で、それには富士重のPIステラの実績が役立つ。

「EVは実用性を欠く」としてきたホンダも10年代前半に市場投入する方針。米カリフォルニア州がメーカーに排ガスを出さない「ゼロエミッション車」の販売増加を求める規制強化に動いているためで、EV開発競争は今後、一段と激化しそうだ。

2009年10月1日木曜日

スバル、新型ハイブリッドカーのコンセプトモデルを東京モーターショーで発表

 富士重工業は9月30日、「東京モーターショー」の出展概要を発表した。

 注目はスポーティな走りを実現するという新型ハイブリッドカーのコンセプトモデル「スバル・ハイブリッド・ツアラー・コンセプト」。動力源に2.0リッターの水平対向 直噴ターボエンジンと、2つの電気モーターを組み合わせる。シンメトリカルAWDも採用されており、走りを犠牲にせず、環境性能を高めたモデルだ。エクステリアデザインは、ガルウイングのドアや、大型のガラスルーフを採用したことが特徴。乗車定員は4人になり、室内空間を広くして、快適な居住性を実現している。

 「インプレッサWRX STI カーボン」は、市販車である「インプレッサWRX STI Aライン」をベースに、ルーフにカーボン素材を採用することで、軽量化や低重心化を図ったコンセプトモデル。インテリアは、スエード調の素材を随所に使用し、落ち着いた雰囲気をかもし出している。

 この電気自動車のコンセプト「プラグイン ステラ フィーチャリング ビームス」は、有名セレクトショップ「ビームス」とのコラボレーションモデル。市販中の電気自動車「プラグイン ステラ」をベースに、ポップなカラーリングが施されている。

 そのほか、市販予定の「エクシーガ2.0GT tuned by STI」や、スーパーGTに参戦した「レガシィB4 GT300」などが出展される。

【東京モーターショー09】三菱、2台のコンセプトカーを世界初披露

 三菱自動車は、10月21日から11月4日まで、幕張メッセで開催される第41回東京モーターショーで「EVの幕開け、そして未来へ」をテーマに、プラグインハイブリッドカーのコンセプトカー『Concept PX-MiEV』や電気自動車コンセプトカー『i-MiEV CARGO』を世界初披露する。

  Concept PX-MiEVは、EVでの走行頻度を大幅に拡大する「三菱プラグインハイブリッドシステム」を搭載、リッター50km以上の超低燃費を実現した。また、差動モーターを用いて後輪左右のトルクを移動するE-AYCを新たに採用した新開発「S-AWC」を搭載することで、環境性能と走行性能を両立させた新世代クロスオーバーのコンセプトカー。乗員に快適な室内環境を提供する「cocochi(ここち)-インテリア」や最新の安全対応技術など数多く搭載する。

 i-MiEV CARGOは、『i-MiEV』をベースに、電気自動車ならではの特長を生かし、法人や個人事業主向けなど、使用用途を広げるための広大なフリースペースを車体後部に設定した。スペース効率の高いスクエアな空間とすることで、ビジネス用途や趣味、レジャーに至るまで、様々なシーンで幅広いニーズに応える電気自動車として提案するコンセプトカー。

新発想! 短距離走行に特化したプラグインハイブリッド「スズキ スイフト プラグイン・ハイブリッド」[コンセプトカー]

軽量コンパクトなシステムが魅力のプラグインハイブリッドカー

 日常最小限の距離を電気自動車として走ることを目的としたシリーズ式ハイブリッド。見た目はこれまでのスイフトとほとんど変わらないが、車両後部に充電プラグを装備している。通常は家庭用電源から充電した電気でEVとして走行し、バッテリーの残量が少なくなった場合にのみエンジンによる発電を行ないバッテリーに電力を供給する。




 スイフト プラグイン・ハイブリッドの航続距離は充電1回当たり約20km。スズキによればこれでユーザーの約60%をカバーできるという。シリーズ式ハイブリッドなのでエンジンは駆動ではなく、もっぱら発電用として使われるのがポイント。それも非常用として考えられているので、ガソリンタンクはあくまで必要最小限の補助的な容量(非公表)となっている。

 エンジンは軽量、低燃費の軽自動車用658cc。回転数を制御しながら効率を高め、最大出力40kWを発生する。駆動用バッテリーはリチウムイオン電池でセンターコンソール下にレイアウト。駆動方式は2WD(FF)で、駆動用モーターは最大出力55kW。

ホンダ、東京モーターショーにスポーティーハイブリッド「CR-Z」など出展

 ホンダは9月30日、第41回東京モーターショーの出展概要を発表した。

 目玉は、スポーティなハイブリッド車として注目を集めそうな「CR-Z」。ハイブリッド車としては初となる6速マニュアルが採用される。動力システムは、1.5リッターのi-VTECエンジンと、インテグレートッド・モーターアシストで構成される。出展されるのは、コンセプトモデルだが、市販車に近い形で、披露されるようだ。2010年2月の発売を予定している。

 また、ミニバンタイプのハイブリッドカー「スカイデッキ」も出展される。バッテリーなどのハイブリッドシステムをセンタートンネル部分に設置することで、ミニバンとしては低い全高を実現している。また、運転席と助手席のドアが、ガルウイングになっているのも、大きな特長だ。乗車定員は6人になる。

 また、コンパクトな電気自動車として「EV-N」も登場。全長2860mm、全幅1475mm、全高1515mmというサイズを実現するため、無駄な装備は外してあるという。4人が乗れる居住スペースを確保している。

 そのほか、10月に発売が予定される新型「ステップワゴン」や、11月に発売が予定される「シビック タイプR ユーロ」なども出展される。

2009年9月30日水曜日

ホンダ、モーターショー出展の電気自動車を発表

 ホンダは30日、新型電気自動車(EV)「EV-N」のコンセプトカーを10月24日から千葉・幕張で開かれる東京モーターショーに出展すると発表した。全長2860ミリ、幅1475ミリ、高さ1515ミリで軽自動車より一回り小さく、外装も白のシンプルなものとした。




 EV-Nは車外の人とのコミュニケーション機能を備えており、専用の小型携帯端末を持った通行人は、EV-Nの前を横切る際、端末のボタンを操作して「渡ります」という信号を送る。これに対し、運転者も車内のボタン操作で端末を振動したり光らせたりして返信できる。

 ホンダはこのほか、来年発売するスポーツタイプの新型ハイブリッド車(HV)「CR-Z」や、初公開の3列シート型HV「スカイデッキ」のコンセプトカーなど、最新技術を搭載した車を出展する。

HV並み燃費 マツダ「勝負エンジン」

 マツダは29日、ガソリンエンジンだけでハイブリッド車(HV)並みの燃費性能を誇る次世代エコカーを2015年前後に発売する計画を発表した。燃費はガソリン1リットル当たり32キロが目標。試作車の「清(きよら)」を10月24日から千葉市の幕張メッセで一般公開が始まる「第41回東京モーターショー」に出展する。

 ロータリーエンジンなどで培った技術を駆使し、ガソリン車の性能を飛躍的に高めることで、HVや電気自動車(EV)に対抗していく。

 「清」は排気量1300ccの小型車で、昨年10月のパリ国際モーターショーでコンセプトカーとして出展された。今回は、世界初公開となる燃費性能を大幅に向上させた新型エンジンを搭載。独自のアイドリングストップ技術「アイ・ストップ」のほか、減速時のエネルギーを活用しバッテリーを充電するシステムなどを採用する。

 市販の段階で、現在のHVと遜色(そんしょく)ない燃費性能が可能という。

 次世代エコカーをめぐっては、ライバル各社は、HVに続く、本命としてHVに注力している。これに対し、マツダは2020年の段階でもEVの本格的な普及は進まないと予測。「すべての動力の基本となるエンジンの徹底的な効率化が必要」(羽山信宏専務)と判断し、ガソリン・エンジンの燃費向上に経営資源を集中する方針だ。マツダでは、ガソリンに代わる次世代エコカーとしては、水素燃料自動車の開発に力を入れている。

 トヨタ自動車やホンダもEV普及には時間がかかるとみて、当面はHVを主軸に据える戦略だ。これに対し、日産自動車はHVをつなぎと位置づけ、EVに注力している。